LINE乗っ取りにはさまざまな手口が考えられますが、最近は電話番号を聞いてくるというものが登場しています。では、電話番号を使ってどう乗っ取るのでしょうか。また、教えるとどうなるのでしょうか。
くわしい手口と、本当に相手が友だちなのか、乗っ取りを狙っているのではないか、見分ける方法もお教えします。もし、LINEの友だちから電話番号を聞かれたら、すぐに教えないでください。
電話番号を聞く乗っ取り手口とは?
電話番号を聞いてくるタイプの、LINE乗っ取り手口について解説します。
まず電話番号を聞いてくる
このタイプの乗っ取りは、まず電話番号を聞いてくることからはじまります。ストレートに聞いてくる場合もあれば、番号を忘れたとか携帯が壊れた、などと言ってくることもあるでしょう。

乗っ取り犯は誰かのアカウントを乗っ取ると、その友だちに手当たり次第で話しかけます。電話番号を聞いてきたときは、本人か乗っ取り犯か判断する必要があるでしょう。
4ケタのコードを聞いてくる
つづいて「SMSに届いた4ケタの数字が届いたら教えて」などと言ってきます。電話番号と4ケタのコードは、「新規アカウントの作成」に必要です。つまり相手は、あなたの電話番号で新しくアカウントをつくり、その主になろうとしているということ。
4ケタのコードを教えてというだけでなく、「LINEが凍結されちゃって、認証しないといけない」など、そういった操作が必要かのように話すこともあるので、注意してください。
別のサイトで聞いてくる場合も
とくに多いのはLINE上ですが、最近はFacebookメッセンジャーなど、ほかのSNSでも同様に携帯番号と4ケタのコードを聞いてくるケースもあるようです。
その場合もLINEを乗っ取られる可能性があるので、とにかくどちらの情報も教えてはなりません。
電話番号とコードを教えるとどうなる?
では電話番号、もしくはコードと両方を教えてしまうと、どうなるのでしょうか。
電話番号だけでは乗っ取れない
LINEのアカウント作成には、電話番号を入力→SMSで届く4ケタのコードを入力する必要があります。その第一段階として番号を聞いてくるのです。よって、番号を教えただけだとまだ乗っ取りはできません。
最近はLINE側でも対策され、電話番号を使って新規登録しようとすると、その番号の持ち主にLINEの公式アカウントからつぎのような警告メッセージが届くようになりました。
両方教えたら高確率で乗っ取られる
電話番号を教えただけなら乗っ取りはまだ成功しません。しかし、4ケタのコードを教えてしまうと、もう相手はすぐにでも乗っ取りが可能な状態になります。
ただ、こちらもLINE側で対策され、以下のように4ケタのコードとセットで警告文がつけ足されるようになりました。文章のとおり、親しい人であってもコードは絶対に教えないようにしてください。
LINEの仕様では、1つの電話番号で1アカウントしかつくれません。そのため、それらの情報を教えた途端に現在のアカウントが削除され、犯人があなたの電話番号でつくった新規アカウントの主になってしまいます。
乗っ取られるとどうなる?
犯人はアカウントを乗っ取ると、それを使って同様の手口で別アカウントの乗っ取り、詐欺やその他の犯罪などに使われます。自分だけでなく友だちにも影響を与えるのが厄介といえるでしょう。
乗っ取られてもログインさえできれば、パスワード変更することでアカウントを取り戻すことが可能です。しかし、犯人側がパスワード変更してしまうと、最悪の場合はアカウント削除せざるを得ません。
以下の記事で、乗っ取られたときの症状と確認方法を解説しています。不安なときはチェックしてみてください。
友だちが乗っ取られている場合の対処方法
携帯番号を聞いてくるくらいなら、本当の友だちでもありえるでしょう。しかし、聞かれたらまずは話している相手が本人か疑うべきです。
友だち本人かを確認
乗っ取りの犯人は外国人の業者であることが多いです。「うん」「はい」など定型文程度の返答ならすると思われますが、複雑な内容の会話に対しては的はずれな返答をする可能性があります。
そこで、友だちしか知らないであろうことを話したり、「直接電話していい?」などと問いかけたりしてみてください。本人であればまともに返答してくれるはずです。
友だち本人に電話かメール
話しかけてみて不審なとき、本人に直接電話(通常の電話アプリから)かメールをしてみてください。乗っ取り犯はおそらくLINEしか乗っ取っていません。ほかの連絡手段であれば、本人につながるはずです。
そのうえで、いまLINEで話していたのは本人なのか確認し、乗っ取られているようならパスワードを変更したほうがいい、などと教えてあげてください。
教えてしまったときの対処方法
乗っ取られていると思われる友だちに、電話番号と4ケタの数字を教えてしまったときは、迅速に対処する必要があります。
すぐにパスワード変更
4ケタの数字まで教えてしまうと、乗っ取られる可能性が高いです。教えてしまったのであれば、いますぐにパスワードを変更してください。できるだけ長めで英数字を混合したものがよいでしょう。
ログインできなければ通報
強制ログアウトされてしまったら、乗っ取られてしまったと思われます。その際、パスワードが変更されていなければログインできますが、変更されてしまったらアカウント削除しなくてはなりません。
LINEの「問題報告フォーム」から乗っ取られたことを通報してください。運営側が状況を確認したあと削除されます。
乗っ取られないための対策
これまで解説したとおり、LINEで電話番号と4ケタの数字をセットで聞かれたら、相手はほぼ確実に乗っ取り犯です。そんなときはつぎのように行動し、ダマされないように注意してください。
- 4ケタの数字は絶対に教えない
- 個人情報となり得ることを話さない
- パスワードは複雑なものを設定しておく
まとめ
LINEで電話番号を聞いてくる乗っ取りの手口と、対処方法などをご紹介しました。乗っ取られてしまうと、最悪の場合はアカウント削除といった被害を受けかねません。
電話番号と4ケタの数字を教えないことはもちろん、パスワードを複雑なものにする、他サイトと同じ文字列を使いまわさないなど、パスワード管理も徹底して、乗っ取られないように注意してください。