ワンクリック詐欺とは?解決策と被害に遭わないための対策

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ワンクリック詐欺とは、インターネット利用者にとって無縁ではない詐欺の手口です。被害はパソコンだけでなくスマートフォンでも確認されており、日々巧妙化しています。

では、このワンクリック詐欺は、どのような手口の詐欺なのでしょうか。また、実際に遭遇したらどのように対応したらよいのでしょうか。対策・解決策を、パソコンとスマホ両方で解説します。

目次

1. ワンクリック詐欺とは

ワンクリック詐欺とは、文字どおり1回のクリックで料金請求される詐欺のことです。当然、有料サービスであるという説明がない状態での料金請求は不当で、支払い義務はありません。

しかし、最近はサイト閲覧者の不安を煽る手口が巧妙化しており、ダマされて支払ってしまうケースも増えています。その手口はどのようなものか、また、被害に遭ったときにどう対処すべきか解説します。

2. ワンクリック詐欺の手口

では、実際によくあるワンクリック詐欺サイトの事例をいくつか見ていきましょう。

アダルト系サイトから誘導

アダルトサイトで気になるタイトルもしくは画像を見かけ、クリックして進んでいったら「登録完了」と表示されるパターン、自動遷移で登録完了ページに飛ばされるパターンがあります。

アダルトサイトを見てしまった、という後ろめたさにつけ込み、閲覧した料金を請求するものです。ページに表示されるものと、ポップアップ(小さなウィンドウ)で表示を出すものがあります。

メールから誘導

アダルトサイトや出会い系サイト、懸賞情報の運営を名乗るメールで、本文に「仮登録ありがとうございます」という言葉とURLが記載されているパターンです。これにアクセスすると「本登録完了。料金は◯万円」などと表示されたりします。

このようなメールを受け取るということは、すでに業者間であなたのメールアドレスがやり取りされ、悪用された可能性があります。

SNSから誘導

メールの手口と似ていますが、TwitterやFacebookなどのSNSで、ワンクリック詐欺サイトのURLに誘導するパターンもあります。

興味を引くような文言と写真などが掲載されており、気になってアクセスすると、登録完了ページや次項で紹介するアプリのインストールページに飛ばされたりします。

アプリから誘導

動画を再生するアプリなどと紹介されており、これをインストール→起動すると「有料登録 完了」などと表示されるパターンです。

登録した覚えはないものの、「アプリを取ってしまったから、お金を支払わないといけないかも・・・」と思わせることで、支払いを迫ります。

3. ワンクリック詐欺サイトの特徴・見分け方

ワンクリック詐欺サイトには、どのような特徴があるのでしょうか。その特徴を知れば、おのずと見分けることもできます。

3-1. 登録を思わせないリンク

多くのワンクリック詐欺サイトに見られる特徴は、申し込みと思えないリンク(もしくはメール内のURL)をクリック→突然「登録完了」と表示→料金請求がされることです。

なかには、動画のプレイヤーに見せかけた画像で、再生しようとクリックした瞬間に「動画サイトへの登録完了」と表示されるというパターンもあります。

3-2. 個人情報を特定したという表示

登録完了の画面に、利用中のIPアドレス、端末識別番号などが表示される場合もあります。そのうえで、「支払わないと情報をもとに請求する」とか、「裁判を起こす」などと脅してくる場合もあるでしょう。

「個人情報が特定されてしまったから、取り立てにくるかもしれない」と不安にさせるのが目的です。しかし、このような情報で個人は特定できません。

3-3. 支払い期限が短い

焦って考えさせないようにするため、支払期限が3~5日などと短いことが多いです。また、サイトによっては「支払期日まであと◯時間」などと、動く時計でタイムリミットを煽るケースもあります。

このほか、「支払期限内であれば安く済む」や「期日を過ぎると損害賠償が発生する」と表示するサイトもあり、これらも「安く済むうちに払わないと!」と焦らせるのが目的です。

3-4. 請求される金額は数万円くらい

数百万円といわれると、あまりに非現実的で払う気が起こりにくくなります。しかし、数万円だと、リンクをクリックした罪悪感から「これは払わないといけないかも」と払う気になりやすいというわけです。

4. 裁判所からの通知は無視してはダメ!

ワンクリック詐欺の業者に名前・住所を知られると、まれに本当の民事訴訟(少額訴訟)を起こされるケースがあります。この場合、例外的に無視はNGです。

4-1. 民事訴訟(少額訴訟)とは?

60万円以下の金銭の支払いを求める、特別な訴訟手続きをいいます。日本においては相手の名前と住所が分かれば、誰でも民事訴訟を起こすことが可能です。

申し立てには金銭が発生するため、利用する業者は少ないです。しかし、受け取った側が「ニセの通知だろう」と無視すれば勝訴するので、それを狙って裁判を起こすケースはゼロではありません。

4-2. 放置するとどうなる?

本物の通知だった場合、無視すると裁判に負けてしまいます。負けた場合、支払いを請求した側が強制徴収することができます。さらに、給料や財産なども差し押さえられてしまうのです。

4-3. 本当に裁判所からの通知かチェック!

なかには、ウソの通知という場合もあります。本物の書類にはこんな特徴があります。

  • 封筒に「特別送達」と記載がある
  • 書留で届く(ポストではなく手渡し)
  • 差出人が裁判所

上記の条件を満たす書類が届いたら、差出人の裁判所に直接、裁判の手続きがあったかどうか問い合わせてみてください。困ったことがあれば、消費者生活センターや弁護士などに相談するとよいでしょう。

なお、無視してはいけないワンクリック詐欺と事例について、以下の記事でも解説しています。

security_1094スマホにアダルトサイトの請求画面が!削除方法と無視してはいけない架空請求
パソコンやスマホを使っていたら、アダルトサイトの請求画面が突然表示された…。リンクをクリックしたら「登録完了、ご入会金は○○円です」という画面になった…。これら...

5. 手口に引っかかったときの解決策【共通編】

画面が閉じられない以外のトラブルが生じた際は、つぎのように対処してください。

5-1. 何度もポップアップが表示される

第6項・7項で紹介した方法をためしても、くり返しポップアップが表示される場合「アドウェア」と呼ばれるウイルスの一種に感染した可能性があります。

このような場合は、セキュリティソフトでスキャンしてみて、なにか見つかったら駆除するようにしてください。

5-2. 利用規約に同意したことになっている

サイトによっては、利用規約で「クリックした時点で契約が成立する」といった内容が書かれている場合もあります。規約にあれば有効になってしまうように思うかもしれませんが、そんなことはありません。

電子消費者契約法では、「事業者は申し込みボタンを押したあとに確認画面を表示しなくてはならない」「契約が有料の場合、ボタンを押すと料金が発生することを明示しなくてはならない」と定められています。この2点を満たさないサービスは、たとえ利用規約に書かれていても料金を支払う必要はないです。

5-3. 「個人情報を特定しました」と表示される

サイトによっては、スマホの個体識別番号などを表示して、「あなたの個人情報を特定したので、支払ってください」と脅す場合があります。しかし、個体識別番号で個人は特定できません。特定したといわれれば不安になるかもしれませんが、個体識別番号がバレても実害はないのでご安心ください。

ただし、「登録解除するには電話をかけてください」などと書かれていて、その番号にかければアウトです。向こうに電話番号を特定され、より執拗に料金請求がおこなわれる可能性があります。

5-4. 退会ができない

ワンクリックで登録されたら「早く解除しないと!」と焦るかもしれませんが、退会手続きをする必要はありません。退会時にメールアドレスを入力したり、電話で退会したいなどと言うと、アドレスと電話番号が業者の手に渡り、余計に架空請求の被害を受ける場合があります。

ワンクリック詐欺は完全に無視してよいです。メールがたくさん届いて困っているのであれば、受信拒否をするかメールアドレス自体を変更してしまいましょう。

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5-5. ファイルをダウンロードしたら登録と出た

ファイルをダウンロードする際、とくに「有料」のような表記がなければ詐欺です。無視して構いません。ただ、これがウイルスファイルであれば問題です。即刻ファイルを削除して、ウイルスキャンしてください。

5-6. ウイルスに感染したかもしれない

ワンクリック詐欺をおこなうような不正サイトだと、ウイルスのリンクや不正アプリが仕込まれている可能性も考えられます。サイトやアプリのインストール後におかしな症状が出たときは、ウイルス対策ソフトでスキャンしてください。

ウイルス対策ソフトを入れていない場合、すぐにインストールして実行しましょう。ただし、注意したいのは不正なニセのウイルス対策ソフトです。ニセのソフトだと、逆にウイルス感染する場合があります。ESETやウイルスバスターのような、大手の有名なソフトなら安心です。

5-7. 「支払わないと法的機関に通告する」と書かれている

売買契約とは、互いが取引に同意したうえで交わされるものです。支払いを了承していないのに料金請求されても、支払う必要はないでしょう。

法的機関や警察に通告するなどと脅してきても、当然そのような機関が動くはずはありません。無視して大丈夫です。

5-8. アプリをインストール後に料金請求された

もともと「有料アプリ」と書かれていてインストールしたのであれば、料金を支払う必要があります。しかし、無料もしくはなにも書かれておらず、インストールしたら料金請求されたというのであれば、「売買契約が交わされた」と見なされません。料金を支払う必要はないでしょう。

また、この手のアプリにはウイルスが仕込まれていて、個人情報を抜かれる可能性もあります。すぐに削除して、ウイルス対策アプリ・ソフトでスキャンしてください。

6. 手口に引っかかったときの解決策【スマホ編】

パソコンと同様、登録完了や料金請求などの画面が表示されたら、ブラウザごと閉じてください。

6-1. ブラウザが閉じられない

スマホでも、「OK」や「電話発信」以外にボタンが押せないとき、むやみにタップしないことが重要です。つぎの手順でブラウザを閉じてください。

6-1-1. iOS(Safari)

1. ホームボタン2連打→Safariの画面を上方向にスワイプして終了

2.「設定」アプリ→「Safari」をタップ

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3.「履歴とWebサイトデータを消去」→「履歴とデータを消去」でキャッシュを削除

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4. その2つ下の項目「詳細」→「JavaScript」のスイッチをオフ(白い状態)

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これらの作業後にSafariを再起動すれば、サイトが消えているはずです。

6-1-2. Android(Google Chrome)

1. メニューの「設定」をタップ(問題のサイトを開いていて操作できない場合は、別タブで)

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2. 「サイトの設定」をタップ

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3. JavaScriptのチェックボックスをオフ(チェックのない状態)にする

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4. 「設定」の「アプリ」で「Chrome」をタップ

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5. 「キャッシュを消去」を選択

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7. 手口に引っかかったときの解決策【パソコン編】

ワンクリック詐欺に遭ったら、それ以上触らないでブラウザを閉じてしまうのが最善です。

7-1. ブラウザが閉じられない

ポップアップで「ご登録ありがとうございます」などと表示され、「OK」や「電話発信」以外にボタンが押せないとき、クリックせずつぎの操作でブラウザを閉じてください。

1. [Ctrl]+[Alt]+[Delete]キーを同時押し→「タスクマネージャーの起動」

2. 「アプリケーション」タブで消したいページを選択し、下部「タスクの終了」をクリック

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上記の作業をおこなっても、まだサイトが表示されるようであれば、以下の方法でキャッシュの削除をする必要があります。

7-1-1. Internet Explorer

1. 歯車アイコン→「インターネットオプション」

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2. 全般タブ、閲覧の履歴の「削除」をクリック

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3. 「インターネット一時ファイルおよびWebサイトのファイル」にチェックを入れ、「削除」

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7-1-2. Firefox

1. ≡メニューの「オプション」をクリック

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2. 詳細タブの「今すぐ消去」をクリック

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7-1-3. Chrome

1. 「コントロールパネル」を開き、「インターネットオプション」をクリック

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2. 閲覧の履歴の「削除」をクリック

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8. 被害に遭わないための対策【共通編】

パソコンとスマホ、両方において注意したいポイントは、以下です。

8-1. あやしいサイトを利用しない

一番の自衛です。アダルトサイト・出会い系サイトや動画サイトは、とくに注意してください。利用したいのであれば、有名サイトだけにするとよいでしょう。

また、サイトだけでなくアプリにも注意が必要です。最近は、動画が視聴できるアプリと称してインストールさせ、視聴しようとすると料金請求するものがあります。アプリは口コミなどをよく確認してください。

9. 被害に遭わないための対策【スマホ編】

スマホも、パソコンと同様にポップアップブロックすることで、対策できます。

9-1. ポップアップブロックを有効にする

iOSのSafariと、AndroidのGoogle Chromeでポップアップブロックをする方法を解説します。

9-1-1. iOS

1. 「設定」アプリ→「Safari」をタップ

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2.「ポップアップブロック」のスイッチをオンにする(緑色の状態)

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9-1-2. Android

パソコン版と同様、標準でポップアップブロックが有効です。

10. 被害に遭わないための対策【パソコン編】

ワンクリック詐欺で、画面が閉じられなくなることを防ぐのが「ポップアップブロック」です。これを設定する方法をご紹介します。

10-1. ポップアップブロックを有効にする

IEをはじめとする、主要3ブラウザでの設定方法を解説します。

10-1-1. Internet Explorer

1. 歯車アイコン→「インターネットオプション」

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2. プライバシータブ、ポップアップの項目で「ポップアップ ブロックを有効にする」にチェック

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10-1-2. Firefox

1. ≡メニューの「オプション」をクリック

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2. コンテンツタブ、ポップアップの項目で「ポップアップウィンドウをブロックする」のチェックを入れる
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10-1-3. Chrome

Chromeでは標準でポップアップブロックが有効になっています。

11. ワンクリック詐欺の二次被害に注意

ワンクリック詐欺の画面が表示された際、対処を誤ると二次被害につながる可能性があります。どのような対処がNGなのか、また事後処理はどうすればよいか解説します。

11-1. 業者に問い合わせるのはNG

サイトに記載された連絡先に電話やメールをすると、電話番号やメールアドレスが業者側にバレます。これにより、執拗に請求されかねません。

しかし、もし問い合わせてしまったのであれば最悪の場合、メールアドレス・電話番号の変更や受信拒否などが必要になるでしょう。

11-2. 個人情報を教えるのはNG

業者に「登録の覚えがない」などと連絡してしまうと、「登録情報を確認するため、個人情報を教えて欲しい」などと言われる場合があります。ただでさえ問い合わせは厳禁ですから、個人情報を伝えるなどもってのほかです。

しかし、教えてしまったときもこれから無視しましょう。電話やメールが来るのであれば、番号やアドレスを変更します。万が一、手紙が届いた、直接家へやってきたという場合は、警察に通報して事情を伝えたましょう。

11-3. 登録解除の申請はNG

解除申請するときは大抵、メールアドレスを入力or空メール送信で解除URLが届くという流れではないでしょうか。しかし、このときアドレスを送ってしまうと悪用のおそれがあります。

無事に登録解除できて、そのあと何もなければよいですが、迷惑メールが増えたなど目に見えて被害があった場合、メールアドレスの変更をしたほうがよいでしょう。受信拒否しても、別の業者からつぎつぎメールが来て、拒否しきれない可能性があるためです。

12. よくある疑問

ワンクリック詐欺の被害者から挙がった疑問と、対処法を解説します。「こうなったとき、どうすればいい?」などと不安に思ったとき、参考にしてみてください。

12-1. シャッター音がしたけど乗っ取られた?

結論から言って、乗っ取られていません。また、撮影もされていないのでご安心ください。最近登場しているスマホのワンクリック詐欺の手口です。

シャッター音とともに「証拠としてあなたの顔写真を撮影しました」などと表示があります。「顔が撮影されたから、お金を払わないと脅されるかも」と不安にさせるのが目的です。

しかし、このシャッター音はあくまで音が再生されているだけ。サイトにアクセスしただけで、カメラ機能を遠隔操作する技術はありません。このケースも無視で問題ありません。

12-2. IPアドレスで住所は特定できるの?

できません。たしかに、IPアドレスは所有者の国・都道府県くらいなら分かります。しかし、誤差が大きいですし、詳細な住所は絶対に特定できません。

つぎのような情報を特定されても、住所や個人の特定に至りません。そのため「あなたの個人情報を特定しました」と表示されても、心配無用です。

  • IPアドレス
  • 端末識別番号
  • リモートホスト
  • 使用しているOS
  • 契約しているプロバイダ

12-3. 自宅に請求書が送られてくることはありますか?

住所が特定されていなければ、請求書が届くことはありません。つまり、ワンクリック詐欺に遭ったサイトで住所を入力したり、電話を発信したりしなければ、特定のしようがないでしょう。

もし、個人情報を入力して送信してしまった、電話をかけてしまった、ということであれば、消費者生活センターなどに相談してみるとよいでしょう。

12-4. メールアドレスから個人情報は漏れるの?

そもそもメールアドレスが個人情報ではありますが、メールアドレスから利用者の名前や住所、電話番号といった情報が漏れることはありません。

プロバイダの提供するメールアドレスだと、個人の特定は不可能ではありませんが、警察の捜査目的などに限定されます。よって、このような業者が把握することはできないのでご安心ください。

まとめ

ワンクリック詐欺に遭った場合、考えられる状況と対処方法、対策について解説しました。ワンクリック詐欺に遭った場合、対処の大原則は以下の3つです。

  • 支払わない
  • 問い合わせない
  • 退会しない

2回クリックさせることで登録したように見せるツークリック詐欺も、基本は同様に無視で問題ありません。脅しに屈しないようにしましょう。

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