アダルトサイトがウイルス感染を仕掛ける手口と対策方法

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“ウイルス感染が危険だから、怪しいサイトにはアクセスしない”

これはセキュリティ情報サイトにかならず書かれていることです。しかし光回線などブロードバンド環境が整い、スマートフォンから快適にパソコンサイトや動画を見られるようになった今、アダルトサイトによるウイルス被害相談が増え続けています。

また、子どもが誤操作でアダルトサイトへアクセスしてしまうこともあります。

アダルトサイトを利用する場合は、セキュリティに特に注意し、パソコンの状態も安全にしておく必要があります。

しかし一言でアダルトサイトといっても、その数はとても多いです。そこで、危険なアダルトサイトと、安全なアダルトサイトを見きわめるポイント、対策を紹介します。

目次

1. アダルトサイトが「危険」とされる理由は?

そもそも、なぜアダルトサイトは危ないと言われるのでしょう。それにはこんなワケがあります。

アクセスが多く、ウイルスをばらまきやすいため

アダルトサイトは多くの人の興味を引きやすいため、たくさんの人がサイトに訪れます。

またアダルトを使うことで本能的な部分を刺激し、判断を鈍らせ広告やリンクをクリックさせやすく、不正サイトへおびき寄せやすいです。似たような他のサイトも巡回し、色々なサイトを巡る場合も多いです。

無料サイトや、動画を違法アップロードしている個人運営サイトは特に危険です。リンクをクリックするたびに広告のポップアップが表示され、画面の7割が騙しリンクで構成されているサイトもあります。

後ろめたさを利用し、脅迫できるため

サイトを見ていたことを家族に知られたくない場合や、会社のパソコンでアクセスし感染した場合は周囲にバレることを恐れ、架空請求などの詐欺にすぐ応じてしまう場合があります。

またセキュリティソフトのメーカーにも、そのようなサイトにアクセスしてウイルス感染した、と言いにくいこともあります。

2. アダルトサイト被害の相談件数

国民生活センターへは、これだけ多くの相談が寄せられています。

2014年には過去最高の10万件を突破しています。

2015年には相談が83,902件、うちスマートフォンからのアクセスが48,950件と前年よりは減ったものの、やはり毎年膨大な数の相談が寄せられています。

これは相談された件数なので、実際に被害を受けている件数はさらに多いでしょう。また、インターネットに不慣れな高齢者の被害も年々増えています。

3. アダルトサイトでよくある被害

3-1. ウイルス感染

アダルトサイトへアクセスする、または動画などをダウンロード・実行する、リンクをクリックすることで、ウイルスに感染させられます。

検索サイトのGoogleではサイトの安全性チェックをしていますが、「安全なサイトから安全性の低いサイト」へのリンクまではチェックしていません。検索結果の上位にあるサイトでも安全とはいえません。

ウイルスに感染すると、データ盗難、パソコンの故障、不正請求、遠隔操作などの被害にあう恐れがあります。

ウイルス感染経路の例

  1. アダルトサイトへアクセス
  2. 気になる動画を発見
  3. 再生やダウンロードボタンをクリック
  4. ファイルの実行または保存画面が出る

このとき、

  • 「開く」や「実行」を押してしまうと……ウイルスファイルが即実行され、パソコンに感染する恐れがあります。
  • 「保存」を押してしまうと……デスクトップなどに保存されたファイルを開くと、ウイルス感染する恐れがあります。

感染しても表示などは出ず、見た目の変化はないこともあります。ダウンロード画面が出たら、「キャンセル」か×ボタンで閉じてください。

3-2. 不正請求、ワンクリック詐欺

リンクや広告をクリックしただけで「登録完了しました。利用料金をお支払いください」などと表示させ、お金をだまし取ろうとします。サイトを見ていたことを周りに知られたくない、といった理由から、慌てて支払ってしまう人は多いです。

クリック1回で登録されたり、料金が発生したりすることはまずありません。画面隅に料金を小さく表示するなどのツークリック、スリークリック詐欺も同じです。契約には双方の同意が必要です。

もし登録する場合はこちらからメールを送り、返ってきたURLにアクセスしID/パスワードを設定するなどの手順が必要になります。このような手順がないにも関わらず登録完了画面が表示されたら、詐欺の可能性が高いです。

ワンクリック詐欺を踏んでしまうと、こんな現象が現れることがあります。

  • 料金請求の画面が消えない
  • 「正規料金は5万円ですが、2日以内のお支払いで2万円に割引されます」などと表示し、巧みに払わせようとする
  • いきなり通話画面になる、請求画面の表示と同時にシャッター音を鳴らし、顔の写真を撮ったと思わせる
  • メールや電話で「アダルトサイトの未納料金がある」と心当たりのありそうなことを言われる

4. アダルトサイトの巧妙な手口とは

上記で紹介した被害に遭わせるため、攻撃者はこんな手口で巧みに誘導し、クリックさせようとしてきます。

4-1. 偽の動画再生ボタン

埋め込み動画をよそおい、外部サイトに飛ばすだましリンクがあります。
動画に見える画面は実はただのリンク画像で、画面真ん中の再生ボタンに見える「▷」が、再生ボタンではなくリンクになっていて、押すとちがうサイトへアクセスさせられます。

4-2. 「あなたは18歳以上ですか?」などの偽の年齢認証画面

「はい」「いいえ」どちらを押しても不正サイトへ飛ばされることがあります。「いいえ」もクリックせず、×ボタンで画面を閉じます。

その他、こんな文言でクリックさせようとします。

「続きはこちら」「有名人の過激画像」「もっと見たい方はここをクリック」
質問に「はい」のボタンを押して進んでいくと、「登録完了、請求画面」が表示される

「動画を無料ダウンロードしてパソコンに保存する」などは特に危険です。安全な大手サイトで動画を購入したときも、パソコンにダウンロードして保存することはできますが、きちんとしたサイトで購入したもののダウンロードであればウイルスの心配はありません。

4-3. クリックしなくても感染するマルウェア

クリックしなければ安全、と思いがちですが、表示しただけで感染する「不正広告」攻撃もあります。

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4-4. 偽のランキング投票ボタン

サイトをアダルトランキングで上位に上げるため、通常のリンクと思わせ、実はクリックするとそのサイトに1票が入る仕組みのだましリンクがあります。

4-5. 前のページに戻れなくなる

ブラウザの「戻る」ボタンを押しても前ページに戻れず、そのページに留めようとするプログラムが埋め込まれたサイトがあります。そのようなサイトがあったら、×ボタンで画面を閉じます。

4-6. スマートフォンも狙われている

アダルトゲームアプリの登場や、成人向けコミックが読めるサイトの増加、スマホで手軽に動画を見やすくなったことなどから、スマホを狙った攻撃が増えています。

架空請求

スマホへの架空請求では、下記のように端末番号や携帯電話会社名が表示されることがあります。しかしこの情報だけで個人を特定することはできないので、絶対に応じず無視してください。

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ウイルス入りの不正アプリをインストールさせる

下記のような警告を表示し、偽のアンチウイルスアプリをインストールするよう警告されます。これをインストールしてしまうと、ウイルスに感染する可能性があります。

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4-7. アダルトサイトからウイルス感染した実際の事例

2016年6月、福井県のある町議会が「議会事務局のパソコンがアダルトサイト閲覧により乗っ取られ、議会関係のデータを抜き取られた可能性がある」と発表しました。

職員の男性がアダルトサイトを閲覧したところウイルス感染のメッセージと050で始まる電話番号が表示され、男性は電話を電話してしまいます。

そして相手の指示通りパソコンを操作して遠隔操作ファイルをインストールし、電話がつながった状態で遠隔操作される状況を約1時間半見ていたそうです。

ここまで相手の言いなりになってしまうことはふつう考えられませんが、相手の巧みな誘導と焦りの気持ちから、疑うことなく従ってしまったのかもしれません。

5. 安全なアダルトサイトの見分け方

5-1. 個人情報の部分

クレジットの決済代行会社を利用している

アダルトサイトといえどもしっかりした会社でないと、クレジットカード会社の審査は通りません。そして決済代行を利用しているサイトでは、支払い時のクレジットカード情報をサイト側に知られることはありません。

そのためアダルトサイトの運営会社からあなたのクレジットカード情報が盗まれる心配はまずありません。また決済会社を使っていると、明細には「DTI SERVICES, INC.」といった決済会社名が記載されます。

SSL(暗号化技術)を取得している

SSLを取得しているサイトなら、登録やクレジットカード画面で入力した情報が暗号化されるので、盗聴される危険がありません。

<SSLがあるサイトの判断方法>

  • URLが「http://」からではなく「https://」からはじまる
  • WebブラウザのURL表示部分(アドレスバー)や運営組織名が緑色の表示になっている、鍵マークが表示されている

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5-2. 料金の部分

料金説明がわかりやすく掲載されている

選んだプランの料金を支払えば、利用できるか?プラン料金以外に請求はないか?月額制や課金制など、勝手な引き落としや他サイトにも登録されることはないか?チェックします。

退会方法がわかりやすい

退会ボタンがない、または退会するには面倒な手続きのあるサイトには注意します。

無料サイトには危険が多い

無料サイトは広告収入での運営や、そもそもウイルスをばらまくために作られたサイトもあるので、危険である可能性が高いです。安全といえるアダルトサイトは、大手会社が運営する有料の有名サイトです。

5-3. 大手の有料サイトがおすすめの理由

安全さ

ウイルスや迷惑広告が仕組まれていることや、迷惑メールが届くことはまずありません。大手サイトで購入した動画の再生やダウンロードにも問題はありません。

ただ、金額や再生できる機器をしっかり確認してから購入します。

質の高さ

ムダなリンクもなく、快適に使えます。無料サイトをたらい回しにされ、時間をムダにすることもありません。

無料サイトでウイルス感染し、有料サイトよりもはるかに高い修理代でパソコンを直した…というケースもあります。

やはり、無料には何らかのカラクリがあると思っておいたほうがよいでしょう。

5-4. ライブチャット、スマホでもできるアダルトゲームアプリや出会いサービスは安全?

ライブチャット

注意点や見きわめ方は、アダルトサイトと同じです。ライブチャットをするとき、何か別のプログラムをインストールする必要はありません。

ただ、海外のライブチャットサイトではプログラムをインストールしておこなうものもあるようなので、注意してください。

スマートフォンのアダルトゲーム

最近、スマホでも遊べるアダルトゲームが増えていますが、「知らないメーカーや怪しいサイトのゲーム、アプリで遊ばない」など注意が必要です。無料の不正なゲームで遊ぶと、勝手に課金される、迷惑メールが届くなど悪質なものがあります。

androidスマホはアプリの規制がゆるいので、ウイルス入りアプリには特に注意です。やはり大手のアダルトサイトやメーカーの提供するものが安心です。

5-5. こんなサイトは危険かも

  • 日本語がおかしいサイト
  • ページが重いサイト(バックグラウンドで不正プログラムが動くため)

このようなサイトは、アクセスした人に危害を加えようとしている可能性があります。

6. こんなときどうすればいい?対処方法

6-1. 怪しいサイトへアクセスしてしまった場合

ウイルスチェックをする

ウイルス対策ソフトで感染していないかスキャンします。ただ、100%検知できるわけではありません。

ダウンロードフォルダに不審なプログラムがないかを確認する

デスクトップなどにも怪しいものが入れられていないかチェックします。

インターネットに接続していない状態で、タスクマネージャーのネットワークを確認する

不審な外部通信をしようとしていないか、チェックします。

6-2. いきなり登録完了になった、請求画面が消えない、連絡先を教えてしまった場合

慌ててクリックしない、連絡しない

「問合せる」などのボタンも押さず、すぐにページを閉じます。

IPアドレスや契約プロバイダ名、個体識別番号、携帯電話会社名が画面に表示されても、その情報だけで身元特定はできないので焦る必要はありません。

お金は絶対に払わない

お金を払っても解決しないどころか「脅せば従う利用者」としてまた狙われる危険があります。

払ってしまったお金を取り戻すのは、ほぼ不可能です。海外のサーバーを経由して身元がわからないようにしていることもあるので、犯人特定は困難です。

※もし連絡してしまうと…
会社に電話やメールで退会したいと伝えると、「契約情報を確認するので名前、住所、電話番号を教えてください」と丁寧に聞かれることがあります。もし教えてしまうと、さらに恐喝されることがあるので、絶対にやめてください。

もし連絡先を教えてしまった、被害にあった場合まずは消費者センターへ相談する方法があります。

消費生活相談窓口
http://www.kokusen.go.jp/soudan/index.html

7. 身を守るための対策方法

7-1. 登録は専用のフリーのメールアドレスにする

もし安全な有料サイトに登録する場合でも、万が一のことを考え仕事などで使うアドレスではなく、フリーのメールアドレスにします。

7-2. セキュリティソフトを使う、フィルタリング設定をする

セキュリティソフトの利用はかならず必要です。最新状態に更新しておきます。

子どもが使うパソコンには「URLフィリタリング」や、「コンテンツアドバイザ」によるアクセス規制を適用しておきましょう。善悪の見分けがつかない子どもは、興味本位で危険なリンクをクリックしてしまう恐れがあります。

このキッズフィルターは、子どもでなくても使えます。怪しいサイトへのアクセスやクリックミスを防ぎたい場合は、自分専用のパソコンでもキッズフィルターを入れておくと安心です。

ただ、フィルターで危険サイトを100%遮断できるわけではありません。アクセスできてしまうこともあるので、やはり危険サイトに近づかないことが大切です。

7-3. 専用のパソコンを使う

ネットサーフィンするときやリスクが高いときは、仕事で使うパソコンではなく、重要情報などが入っていない専用パソコンをもう1台用意して使う方法があります。

ネットバンキングをするパソコンでの利用も危険です。もしウイルス感染すると重要情報を盗まれる恐れがあります。

7-4. 脆弱性情報をふだんからチェックする

新しいウイルスや攻撃の登場などを、セキュリティニュースサイトで把握するとよいでしょう。OSやソフトを最新版にしていないと、その脆弱性を突いた攻撃を受けてしまいます。

ITmedia ニュース ・セキュリティ
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/security/

「アダルトサイトを解約させます」と嘘の宣伝をする悪質業者に注意

「解約できます」などと宣伝し、実際は解決できず調査料金のみを取る悪質な探偵業者に注意してください。

また、行政書士はアダルトサイトの解約交渉はできません。二次被害でさらにダメージを受けないよう気をつけてください。

もしウイルス感染し困っている場合は、信頼できるセキュリティ対策企業への依頼が望ましいです。

7-5. アダルトサイトだけが危険ではない

ウイルス作成情報や攻撃リストの公開など犯罪を助長するようなサイトやギャンブル、政治的主張といった過激なサイトにも、ウイルスが仕掛けられていることがあるので注意してください。

また、一般的なサイトが改ざんされ、不正プログラムを埋め込まれる可能性もあります。トラブルが起きやすいのは、セキュリティ意識が低いパソコン・スマホです。やはりセキュリティ対策をしっかりおこない、自分で身を守ることが大切です。

まとめ

アダルトサイトの利用は個人の判断です。どうしても利用する場合は、リスクと注意点を知り、セキュリティ対策を心がけたうえで利用するようにしましょう。

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-脅威レベル深刻度別・脆弱性の該当比率一覧
3. 2015年度に多く検出された脆弱性とは?
4. ペネトレーションテストで発見した、新らなる脅威とは?
-最近また増えた、ウイルス感染配布サイト
-パケット改ざんプログラムによる被害

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