ネット風評被害とはインターネット上において、個人名や会社名を名指しで事実ではないネガティブな情報を掲載されてしまうことです。

ただの噂であっても、広まれば自社の信用失墜や売上減など大きな影響を与えることもあります。このような被害を防ぐにはどうしたらよいのか、その対策の概要などを解説していきます。

ネット風評被害の対策方法

ネット上で風評被害が発生した際、いずれ静まるだろうと放置するのは危険です。時間の経過とともにむしろ話が大きくなってより拡散され、大炎上に至ることもあります。そのため、初期消火が重要です。

発生源を特定して通報する

まずSNSやブログなど、どこで風評被害の書き込みがおこなわれているのか、個人名や会社名、商品やサービス名などさまざまなキーワードで検索して、特定してください。

そのうえで、そのSNSやブログなどの運営元、もしくはプロバイダーなどに通報をおこないます。悪質さによっては訴訟を起こす方法もあるでしょう。

風評被害対策サービスを利用する

弁護士事務所や企業のなかには、風評被害が発生した際、その被害を最小限に抑えるサービスを提供しているところがあります。

このような業者に依頼すれば自社で労力を掛ける必要がなく、また方法を誤ってむしろ火に油を注いでしまう結果とならずに済みます。

ただし、業者によっては対策内容が不透明で適切に処理しない、ガイドラインに違反するような方法で対処するというケースもあるので、選定は慎重におこなったほうがよいでしょう。

ネット風評被害対策サービスの概要・特徴

ネット風評被害の対策は個人や知識のない企業がしようと思っても、容易にできることではありません。そこで、風評被害対策サービスではどのような施策をしてくれるのか、具体例をご紹介します。

投稿の削除依頼

前述のように個人でも風評被害の書き込みに対し、通報や削除依頼を出すことはできます。しかし、個人だとまともに相手にされなかったり、やり取りが長期化して面倒になったりすることもあります。

そこで、有料ではありますが弁護士などを介して削除依頼をおこなうことで、対応してもらいやすくなり、また自分でやり取りをおこなう手間を省くことができます。

ネットの投稿監視

ネット風評被害が発生しやすい場所といえば、5ちゃんねる(旧2チャンネル)などの掲示板や、TwitterなどのSNS、ブログなどです。

このような場所において、特定のキーワードで悪意ある書き込みがされていないか、監視したうえで発見すれば、上記のように削除依頼を出すというものです。

逆SEO対策

YahooやGoogleなどの検索欄で会社名や個人名を入力した際、サジェスト(予測検索ワード)において、たとえば「会社名 ブラック」「個人名 怪しい」など、ネガティブなワードが表示されることがあります。

このような状態を「サジェスト汚染」といいます。一般ユーザーがこのような単語を見れば印象が悪く、またクリックして検索結果からゴシップサイトを見ればさらに悪い印象を抱く可能性があります。

このサジェスト部分を、たとえば「会社名 住所」「個人名 社長」など、一般的な単語に置き換えることを「逆SEO対策」といいます。

SEO対策は自社サイトを特定のキーワードで検索した際に上位表示するものですが、逆SEOは特定のキーワードで検索した際、特定のサジェストやページが上位表示されないよう沈めるものです。

レポートの提出

上記でご紹介したような「削除依頼」「投稿の監視」「逆SEO」の結果や、リスク対策のアドバイスなどをまとめて、レポート提出してくれる業者もあります。

このようなレポートを見れば、風評被害によってユーザーがどのような印象を持つようになったか、成果はどうなっているのか、などが確認できます。

ネット風評被害対策サービスの料金相場

このようなサービスで、たとえば逆SEOだけなら10万円~、サイトや5ちゃんねるなどの監視・施策は5万円~が相場になります。

ただ「どこまで」「どのくらいの時間」「どのような手法で」施策や監視をするかで変わってきますし、利用を検討される場合はその部分をよく確認してください。やはり、安ければよいわけではありません。

ネット風評被害対策サービス業者を選ぶ際のチェックポイント

風評被害対策サービスの利用を検討する際、悪質な業者を利用しないように注意が必要です。そこで、どのような部分をチェックすればよいのかをご紹介します。

料金プランはどうなっているか?

業者によっていくつかプランがあったり、成果報酬型だったりします。あとで追加料金はないのかなど、よく確認しておくことが重要です。

どのような手法で施策をおこなうのか?

「ネット風評被害対策サービスの概要・特徴」でおもな施策内容を解説しましたが、業者によって監視方法や逆SEOサービスの有無や手法などが異なります。

なかには施策内容をくわしくは教えない、また違法な方法で施策をおこなうなど悪質な業者もあります。納得いくまで相手に確認したほうがよいでしょう。

NDAを締結してくれるか?

風評被害の解決にあたって、個人情報が漏れることとなれば大きな悪影響を与えかねません。そこで、しっかりNDA(秘密保持契約)を締結してくれる業者に依頼するのがおすすめです。

弁護士が担当してくれるか?

業者によって、弁護士と提携して投稿の削除などをおこなうところと、そうでないところがあります。担当の弁護士がついてくれるのかなどは確認しておきたいところです。

まとめ

ネット風評被害対策の方法や、サービスの概要などをご紹介しました。風評被害は一般ユーザーの勘違いもありますが、競合他社や退職した元社員の嫌がらせであることもあります。

勘違いでの被害は防ぎにくいですが、競合他社や元社員からの風評被害を防ぐには、定期的にエゴサーチをして初期消火に動いたり、契約時にルールを規定したりしておくことをおすすめします。

太田垣 佳樹

監修

太田垣 佳樹

東京弁護士会

芝綜合法律事務所アソシエイト。法律顧問業務(法律相談・契約書修正)と訴訟代理業務を専門とする。




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